2011年11月23日水曜日

【北九州市】がれき受入れは「白紙」北橋市長「国は安心できる基準を」

東日本大震災:がれき受入れは「白紙」-北橋市長「国は安心できる基準を」

北九州市の北橋健治市長は22日の定例記者会見で、東日本大震災で発生したがれきの受け入れについて「現状は白紙。
放射線への不安を感じる人もおり、国は基準などを示すべきだ」と語った。
震災のがれきは、環境省が全国の自治体に受入れを打診しているが、放射線への不安などから難航している。北九州市は震災後、岩手県釜石市に職員を派遣してがれきの処理計画づくりなどを支援。受入れも検討していたが、10月の環境省の意向調査に「安心できる受け入れ基準や市民に説明できる材料をまず示して欲しい」と回答。「受入れ拒否ではないが、市民の安全、安心が前提」とする慎重姿勢に転じていた。
北橋市長は「がれきを撤去しないと被災地の復興につながらない現実があり、できる限り応援したい」と述べる一方「市内外から受け入れに慎重、反対のメールが届いており、現状では放射線への不安を感じる人がいる」とも。「国はがれきを燃やした灰の処分法や安心できる基準を示すべきだ」と訴えた。【河津啓介】

毎日新聞2011.11/23(水)朝刊より転載

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<まとめ>
・北九州市はがれき受け入れに、ちょっと慎重になりました。
・被災地のがれきを受け入れたい気持ちは一杯です(事情その1の一つ:北九州市の焼却施設の処理能力があり余っていて、受け入れて是非ともお金が欲しいから)。
・国の処理基準が変われば、本音はやっぱり受け入れたくて仕方がありません。
・北九州市は、がれき焼却後の灰の処分が、海面にある埋立処分場であるため、「エコ・グリーンビジネス」で今後ガンガンに海外にビジネス展開したい北九州市としては、さすがに海洋汚染した場合、隣国韓国からチェックが入り、国際的にイメージダウンする可能性もあり、正直自信がありません
・でもいざとなったら、「韓国政府も原発あるし、握りつぶしてくれるかも」と甘い期待で受け入れるかもしれないので、油断は禁物です
・筆者が思うに、本気で市民の健康を考えていたら、岩手県宮古市であった環境省の説明会に市職員を派遣しないはずです。宮古市ではなく、釜石市に派遣した職員に放射線の測定をさせているはずです。しかしそのような話は一切ありません(注:赤字は筆者の見解であって市がどう回答するのかは知りません)。
・釜石市から要請があった場合において、現状北九州市がやりかねない手法としては、がれきは北九州市で焼却し、焼却灰のみを返却と言うケースです。ただし環境省の方針では、自己都合の返却はお金が出ないので北九州市も困っています。なんとか基準や処分法を変えて欲しいのは、そこかもしれません。やはり要注意です。
・以前は「釜石市から要請があれば受け入れる」でしたが、白紙にした理由は「釜石以外のがれきを要請があれば受け入れる予定です」としたかったからかもしれません。やっぱり信用できませんね。

まとめ以上です。