東日本大震災:がれき広域処理で自治体向け視察会…宮古
東日本大震災に伴う災害廃棄物(がれき)の処理が難航する中、環境省は18日、岩手県宮古市で自治体の関係者を対象に現地視察会を初めて開いた。がれきの現状と放射能汚染対策を知ってもらい、
被災地以外の地域で処理する「広域処理」を進めるのが狙い。参加者からは「大変な状況と安全性は分かったが、(がれきを受け入れる際に)住民を安心させるのは難しい」との声が聞かれた。
この日は31自治体から50人が参加。同市の港に設置された仮置き場で、処理が進まないがれきが山積みになっている状況を視察した。既に同市のがれきの受け入れを始めている東京都の担当者が、搬出する際の放射線量測定などについて説明。「広域処理するがれきの放射能は、食品の安全基準や『放射性物質として扱う必要がない』とする国の基準の100ベクレルと同程度かそれ以下。それを住民に丁寧に説明するしかない」と話した。
視察後、同県釜石市の廃棄物受け入れを検討している北九州市の担当者は「安全性について数字はいろいろ提供されている。しかし、本当に安心していいのかの説明を国はもっと徹底すべきだ」と指摘した。環境省の試算によると、がれきは岩手県で発生する一般廃棄物の約11年分に当たる476万トン、宮城県で19年分に当たる1569万トンの計約2045万トン。【藤野基文、宮崎隆】
毎日新聞 2011年11月19日 2時03分
東日本大震災によるがれきの受け入れを検討する31自治体の関係者約50人が18日、岩手県宮古市の仮置き場を視察した。
東京都が2日から受け入れを始めた現場を実際に見てもらい、放射能汚染への不安を解消してもらおうと、環境省が意見交換会と併せて企画した。
関係者は、高さ5メートル以上にわたってがれきが積まれた同市藤原ふ頭の仮置き場を視察後、市と都による広域処理について、担当者から説明を受けた。
質疑応答では、自治体担当者から「夏場の臭いは心配ないのか」という質問に、岩手県の担当者が「夏場は臭いがかなりあったが、既になくなってきている」と答えた。意見交換会終了後、北九州市の職員は「安全はある程度、確保されていると勉強になった。あとは住民の不安を取り除くため、自治体として説明していく努力をしたい」と話した。
(2011年11月18日12時57分 読売新聞)
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(以下関連ニュース)
東日本大震災:がれき、視察と意見交換会 県など参加、環境省がきょう岩手で /秋田
◇県、秋田市など参加
東日本大震災による災害廃棄物(震災がれき)の広域処理への理解を深めてもらおうと、環境省は18日、岩手県宮古市で、全国の自治体を対象に現地視察・意見交換会を開く。秋田からは県や秋田市、大仙美郷環境事業組合などが参加。受け入れを検討するための情報収集にあたる。
視察は、東京都が2日から岩手県の震災がれき受け入れを始めたため、各自治体から岩手県や東京都に「現場を見たい」という問い合わせが相次ぎ、環境省が急きょ企画した。約30自治体が参加するという。
当日は岩手県と東京都が広域処理について説明。震災がれきを搬出する場所も視察する。
参加する県環境整備課は「処理方法などを聞き、今後、住民や市町村から理解を得るための参考にしたい」としている。大仙市は「受け入れるかどうかは中立的に検討していく。まずは現状を把握したい」と話した。大仙美郷環境事業組合は「がれきの分別状況を重点的に視察したい」とした。【小林洋子】
東日本大震災に伴う災害廃棄物(がれき)の処理が難航する中、環境省は18日、岩手県宮古市で自治体の関係者を対象に現地視察会を初めて開いた。がれきの現状と放射能汚染対策を知ってもらい、
被災地以外の地域で処理する「広域処理」を進めるのが狙い。参加者からは「大変な状況と安全性は分かったが、(がれきを受け入れる際に)住民を安心させるのは難しい」との声が聞かれた。
この日は31自治体から50人が参加。同市の港に設置された仮置き場で、処理が進まないがれきが山積みになっている状況を視察した。既に同市のがれきの受け入れを始めている東京都の担当者が、搬出する際の放射線量測定などについて説明。「広域処理するがれきの放射能は、食品の安全基準や『放射性物質として扱う必要がない』とする国の基準の100ベクレルと同程度かそれ以下。それを住民に丁寧に説明するしかない」と話した。
視察後、同県釜石市の廃棄物受け入れを検討している北九州市の担当者は「安全性について数字はいろいろ提供されている。しかし、本当に安心していいのかの説明を国はもっと徹底すべきだ」と指摘した。環境省の試算によると、がれきは岩手県で発生する一般廃棄物の約11年分に当たる476万トン、宮城県で19年分に当たる1569万トンの計約2045万トン。【藤野基文、宮崎隆】
毎日新聞 2011年11月19日 2時03分
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がれき受け入れ自治体、仮置き場を視察…宮古東日本大震災によるがれきの受け入れを検討する31自治体の関係者約50人が18日、岩手県宮古市の仮置き場を視察した。
東京都が2日から受け入れを始めた現場を実際に見てもらい、放射能汚染への不安を解消してもらおうと、環境省が意見交換会と併せて企画した。
関係者は、高さ5メートル以上にわたってがれきが積まれた同市藤原ふ頭の仮置き場を視察後、市と都による広域処理について、担当者から説明を受けた。
質疑応答では、自治体担当者から「夏場の臭いは心配ないのか」という質問に、岩手県の担当者が「夏場は臭いがかなりあったが、既になくなってきている」と答えた。意見交換会終了後、北九州市の職員は「安全はある程度、確保されていると勉強になった。あとは住民の不安を取り除くため、自治体として説明していく努力をしたい」と話した。
(2011年11月18日12時57分 読売新聞)
(以下関連ニュース)
東日本大震災:がれき、視察と意見交換会 県など参加、環境省がきょう岩手で /秋田
◇県、秋田市など参加
東日本大震災による災害廃棄物(震災がれき)の広域処理への理解を深めてもらおうと、環境省は18日、岩手県宮古市で、全国の自治体を対象に現地視察・意見交換会を開く。秋田からは県や秋田市、大仙美郷環境事業組合などが参加。受け入れを検討するための情報収集にあたる。
視察は、東京都が2日から岩手県の震災がれき受け入れを始めたため、各自治体から岩手県や東京都に「現場を見たい」という問い合わせが相次ぎ、環境省が急きょ企画した。約30自治体が参加するという。
当日は岩手県と東京都が広域処理について説明。震災がれきを搬出する場所も視察する。
参加する県環境整備課は「処理方法などを聞き、今後、住民や市町村から理解を得るための参考にしたい」としている。大仙市は「受け入れるかどうかは中立的に検討していく。まずは現状を把握したい」と話した。大仙美郷環境事業組合は「がれきの分別状況を重点的に視察したい」とした。【小林洋子】
毎日jp
http://mainichi.jp/area/akita/news/20111118ddlk05040038000c.html
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震災がれきの広域処理に向け、岩手県宮古市で18日、がれきの集積場の見学会を環境省が開き、全国の31自治体から50人が参加した。放射線量を入念に測定する様子などを公開し、受け入れ促進を狙った。ただ環境省は、住民の反応が気になるとして自治体名を伏せ、意見交換会も非公開とするなど、神経をとがらせていた。
宮古市のがれきは広域処理の第1号として今月初旬から東京都が引き受けている。
この日は午前と午後の2回、約2時間半ずつ視察があり、がれき選別からコンテナ収納後まで3段階で放射線量を東京都が測定する様子を見た後、意見交換した。関西や九州からの参加もあり、岩手県の吉田篤・資源循環推進課総括課長は「全国の協力の意思の表れ」と、ほっとした様子だった。(続きは朝日デジタル版)
asahi.com 2011年11月18日23時24分
http://www.asahi.com/national/update/1118/TKY201111180557.html
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がれき受け入れに向け説明会11月18日 18時50分
震災のがれきの処理を東京都に受け入れてもらっている宮古市に、全国各地の自治体などの担当者が訪れ、国が開いた現地説明会に参加するとともにがれきの安全性を確保する方法などを視察しました。岩手県は県外での広域処理が進むきっかけになればと期待を寄せています。
岩手県では震災で県全体で435万トンのがれきが発生していますが、被災地以外の自治体で受け入れる広域処理については、がれきに付着した放射性物質への不安などから東北地方以外では、東京都が宮古市のがれき1万トンあまりを受け入れるケースだけにとどまっています。
18日の説明会は、受け入れを検討している他の自治体から宮古市でのがれきの保管状況や、安全性がどのように確認されているかを知りたいという要望が相次いだことから環境省が開いたもので、全国31の自治体などから50人が参加しました。
参加者は、仮置き場で▼がれきを鉛の箱に入れて放射線量を測ったり▼がれきを積んだコンテナの上で放射線量を測るなど、3回の測定で一定の水準を下回っていることを確認した上で運び出している様子などを視察しました。
がれきの広域処理をめぐっては、環境省が先月行った調査で54の市町村と組合が受け入れる意向を示しました。
これは4月時点の10分の1ほどにとどまっていますが、その後、受け入れを検討する自治体も出始めています。
今回の視察をきっかけに東京都以外にもがれきの処理を受け入れてくれる自治体が現れることに期待が集まっています。
岩手県資源循環推進課の吉田篤総括課長は「きょうの見学会に参加して頂いた自治体に感謝したいです。災害廃棄物の処理の問題は放射性物質への不安という問題にもなっているので、受け入れ先の住民の理解を得ることが課題であり、住民の不安が安心に変わるような解決策を考えながら広域処理を実現したい」と話していました。
11月18日 12時01分
NHK ONLINE
http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6043976751.html
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がれき広域処理へ、全国自治体向け見学会 宮古で環境省
震災がれきの広域処理に向け、岩手県宮古市で18日、がれきの集積場の見学会を環境省が開き、全国の31自治体から50人が参加した。放射線量を入念に測定する様子などを公開し、受け入れ促進を狙った。ただ環境省は、住民の反応が気になるとして自治体名を伏せ、意見交換会も非公開とするなど、神経をとがらせていた。
宮古市のがれきは広域処理の第1号として今月初旬から東京都が引き受けている。
この日は午前と午後の2回、約2時間半ずつ視察があり、がれき選別からコンテナ収納後まで3段階で放射線量を東京都が測定する様子を見た後、意見交換した。関西や九州からの参加もあり、岩手県の吉田篤・資源循環推進課総括課長は「全国の協力の意思の表れ」と、ほっとした様子だった。(続きは朝日デジタル版)
asahi.com 2011年11月18日23時24分
http://www.asahi.com/national/update/1118/TKY201111180557.html
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がれき受け入れに向け説明会11月18日 18時50分
東日本大震災で出たがれきを、被災地以外で受け入れる広域処理を進めるため、環境省は受け入れを検討している自治体の担当者に、がれきの安全性を確保する方法などへの理解を深めてもらおうと、広域処理が始まっている岩手県宮古市で現地説明会を開きました。
震災で出た大量のがれきを被災地以外の自治体で受け入れる広域処理については、がれきに付着した放射性物質への不安などから、東北地方以外では、東京都が宮古市のがれきを受け入れるケースだけにとどまっています。18日の説明会は、受け入れを検討しているほかの自治体から、宮古市でのがれきの保管状況や、安全性がどのように確認されているかを知りたいという要望が相次いだことから環境省が開いたもので、午前と午後の2回の説明会に、長崎市や滋賀県など31の自治体などから50人が参加しました。参加者は、仮置き場で、がれきを鉛の箱に入れて放射線量を測ったり、がれきを積んだコンテナの上で放射線量を測るなど、3回の測定で一定の水準を下回っていることを確認したうえで、運び出している様子などを見学しました。がれきの広域処理を巡っては、環境省が先月行った調査で54の市町村と組合が受け入れる意向を示しました。これは4月時点の10分の1ほどにとどまっていますが、その後、受け入れを検討する自治体も出始めています。参加した担当者からは、宮古市と東京都の例を参考にして受け入れを前向きに考えたいという声が聞かれた一方で、地元住民の理解を得るには時間が必要だという声も聞かれました。環境省は要望に応じて、こうした説明会を今後も開き、受け入れへ協力を求めていく考えです。
東日本大震災で発生したがれきは岩手、宮城、福島の3つの県だけでもおよそ2300万トンに上ると推計されています。環境省は、被災地の復旧に欠かせないがれきの処理を再来年度の平成26年3月末までに完了することを目標としていますが、岩手県では県全体で出る一般ごみの11年分、宮城県でも一般ごみの19年分に上り、各県の処理能力を大幅に超えています。このため環境省は、岩手と宮城の2040万トン余りの一部をほかの自治体で広域処理する方針を決めていますが、放射性物質に対する不安の声が住民などから相次ぎ、これまでに東北地方以外で受け入れているのは東京都だけにとどまっています。
震災で出た大量のがれきを被災地以外の自治体で受け入れる広域処理については、がれきに付着した放射性物質への不安などから、東北地方以外では、東京都が宮古市のがれきを受け入れるケースだけにとどまっています。18日の説明会は、受け入れを検討しているほかの自治体から、宮古市でのがれきの保管状況や、安全性がどのように確認されているかを知りたいという要望が相次いだことから環境省が開いたもので、午前と午後の2回の説明会に、長崎市や滋賀県など31の自治体などから50人が参加しました。参加者は、仮置き場で、がれきを鉛の箱に入れて放射線量を測ったり、がれきを積んだコンテナの上で放射線量を測るなど、3回の測定で一定の水準を下回っていることを確認したうえで、運び出している様子などを見学しました。がれきの広域処理を巡っては、環境省が先月行った調査で54の市町村と組合が受け入れる意向を示しました。これは4月時点の10分の1ほどにとどまっていますが、その後、受け入れを検討する自治体も出始めています。参加した担当者からは、宮古市と東京都の例を参考にして受け入れを前向きに考えたいという声が聞かれた一方で、地元住民の理解を得るには時間が必要だという声も聞かれました。環境省は要望に応じて、こうした説明会を今後も開き、受け入れへ協力を求めていく考えです。
東日本大震災で発生したがれきは岩手、宮城、福島の3つの県だけでもおよそ2300万トンに上ると推計されています。環境省は、被災地の復旧に欠かせないがれきの処理を再来年度の平成26年3月末までに完了することを目標としていますが、岩手県では県全体で出る一般ごみの11年分、宮城県でも一般ごみの19年分に上り、各県の処理能力を大幅に超えています。このため環境省は、岩手と宮城の2040万トン余りの一部をほかの自治体で広域処理する方針を決めていますが、放射性物質に対する不安の声が住民などから相次ぎ、これまでに東北地方以外で受け入れているのは東京都だけにとどまっています。
(NHK NEWS WEB)
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宮古がれき現場で自治体視察
震災のがれきの処理を東京都に受け入れてもらっている宮古市に、全国各地の自治体などの担当者が訪れ、国が開いた現地説明会に参加するとともにがれきの安全性を確保する方法などを視察しました。岩手県は県外での広域処理が進むきっかけになればと期待を寄せています。
岩手県では震災で県全体で435万トンのがれきが発生していますが、被災地以外の自治体で受け入れる広域処理については、がれきに付着した放射性物質への不安などから東北地方以外では、東京都が宮古市のがれき1万トンあまりを受け入れるケースだけにとどまっています。
18日の説明会は、受け入れを検討している他の自治体から宮古市でのがれきの保管状況や、安全性がどのように確認されているかを知りたいという要望が相次いだことから環境省が開いたもので、全国31の自治体などから50人が参加しました。
参加者は、仮置き場で▼がれきを鉛の箱に入れて放射線量を測ったり▼がれきを積んだコンテナの上で放射線量を測るなど、3回の測定で一定の水準を下回っていることを確認した上で運び出している様子などを視察しました。
がれきの広域処理をめぐっては、環境省が先月行った調査で54の市町村と組合が受け入れる意向を示しました。
これは4月時点の10分の1ほどにとどまっていますが、その後、受け入れを検討する自治体も出始めています。
今回の視察をきっかけに東京都以外にもがれきの処理を受け入れてくれる自治体が現れることに期待が集まっています。
岩手県資源循環推進課の吉田篤総括課長は「きょうの見学会に参加して頂いた自治体に感謝したいです。災害廃棄物の処理の問題は放射性物質への不安という問題にもなっているので、受け入れ先の住民の理解を得ることが課題であり、住民の不安が安心に変わるような解決策を考えながら広域処理を実現したい」と話していました。
11月18日 12時01分
NHK ONLINE
http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6043976751.html