2011年9月16日金曜日

福岡市、荒木市議ががれき問題について質問

質問:荒木龍昇議員

私はまず東日本大震災における災害廃棄物受け入れに関して質問いたします。
東日本大震災におけるガレキ処理について、国の要請の内容は何か・ガレキ処分の国の指針について説明を求めます。
次に福岡市は国の要請にどのようにこたえているのか、また今後について説明を求めます。
続いて、他自治体の状況について説明を求めます。




回答:荒瀬環境局長

東日本大震災の災害廃棄物の処理についての本年4月8日付の全国の市町村への国からの要請についてでございますが、その要請内容は、被災地には膨大な廃棄物が発生し復旧復興の大きな妨げとなっており、それを適正かつ迅速に処理するためには、全国規模での広域処理が必要であり、災害廃棄物の受け入れについて協力を要請するもので、受け入れ可能な廃棄物の種類や、受け入れ量に関する調査が行われました。
次に、国の災害廃棄物の処分に関する指針についてでございますが、まず5月16日付けで示されました東日本大震災にかかる災害廃棄物の処理指針の中で、国は被災市町村の災害廃棄物の処理指針を作成すること、被災圏外の地方公共団体などの処理施設に関する情報を提供することなどのほかに、被災県、被災市町村の役割について示されております。

その後6月23日には福島県内の災害廃棄物の処理の方針に置いて福島県内の放射性物質に汚染された恐れのある、災害廃棄物の処理方針が示されております。
また、8月11日には、災害廃棄物の広域処理の推進において、災害廃棄物の放射性濃度のレベルによる処理の考え方が示されております。

次に4月8日付けの国の要請への回答でございますが、福岡市といたしましては放射性物質に汚染された恐れのある廃棄物は受け入れの対象外であるとした上で、受け入れ可能量について、木屑やプラスチックなどの可燃性混合廃棄物が年間最大18万トン、家電リサイクル法対象外の家電製品類が年間で最大1万2000トン、ただし受け入れに当たっては、焼却施設や最終処分場がある、地元との合意が必要になると回答したところでございます。

次に今後の手続きに関しましては市町村が一般廃棄物の処理を他の市町村に要請する場合には、受け入れ側の市町村との間で委託契約を結ぶ必要がございます。その為、仮に福岡市に対して、被災市町村から災害廃棄物の受け入れの要請があった場合の手続きについてでございますが、まず、相手側の市町村が希望する廃棄物の種類や量、安全性などを確認し、さらに焼却施設や最終処分場がある地元との合意が得られた後、相手側の市町村と委託契約を提携し受け入れることとなります。

なお現在までのところ、災害廃棄物についての具体的な受け入れの要請はあっておりません。

次に他の自治体における災害廃棄物の受け入れの状況についてでございますが、これまで国の調査において受け入れ容量の多い、首都圏、近畿圏、北海道を中心に調整が進められていると聞いております。そのようなじょうきょうにおきまして、本市と同様に、被災地から遠く離れております、九州各県や9の政令指定都市を対象として災害廃棄物の受け入れ状況について問合せを行いました所、いずれの自治体も受けいれの実績はございませんでした。以上でございます。




質問:荒木龍昇議員

まず、がれき受入れについてですが、東京都では一般廃棄物の焼却灰が8000ベクレルを超えており処分できない状況があります。また東京都内の土壌汚染は数百ベクレルとの話も耳にしております。放射能汚染が広く広がっている実態を示し、そこでお尋ねをします。文部科学省が8月30日に公表したセシウムの汚染調査を見ると、東北・関東・甲信越に汚染が広がってます。この状況をかんがみて、処分依頼をされると思われるがれきについてどのように認識しているのか所見を求めます。まだ、受け入れる予定は無いということですけれども、その場合は、ということで判断を認識を求めます。

山形県におけるがれき受入れの基準についてご存知かと思いますが、そのことについて福岡市としてはどのように受け止めているのか所見を求めます。
続きまして、ガレキの焼却処分によって、放射能が環境中に拡散し、食物や飲料水からの摂取、微粒子からの吸引などにより、体内に取り込む恐れがあります。外部被曝の問題だけではなくて、内部被曝の問題は大きな問題となっております。この内部被曝について認識をお尋ねします。




回答:荒瀬環境局長

被災市町村からの産業廃棄物の受け入れにつきましては、福岡市との間を一定の手続きを踏んでおこなうこととなりますので、安全性の確保・確認ができる仕組みとなっているところでございます。放射性物質に汚染されております、災害廃棄物は現行の廃棄物処理法の対象とならないため、現時点で福岡市で処理することは無いと考えております。

次に山形県での受け入れ基準をどう受け止めるかということでございますが、山形県は隣接しております宮城県と岩手県内の被災市町村からの受け入れ災害廃棄物の中で特に処理が必要となった廃棄物に限って受け入れることとされ、焼却施設と最終処分場の周辺住民及び作業員の安全をはじめ、山形県民の安全・安心を確保するために基準値を策定されたと聞いております。山形県が受け入れる災害廃棄物の放射性セシウムの濃度は、安全性を十分に考慮して国の埋め立て基準値の二分の一をベースに決められております。このような独自の基準値を制定された背景には山形県が被災県と同じ東北地方に位置し、隣接しているためと受け止めているところでございます。

次に内部被曝についてのご質問でございますが放射性物質に汚染された廃棄物を焼却することにより、放射性物質が環境中に飛散し結果として内部被曝を起こす可能性があることにつきましては、十分認識をいたしております。廃棄物を安全に焼却処理するとともに市民の健康を確保するためには外部被曝だけではなく内部被曝についても十分考慮する必要があると考えているところでございます。以上でございます。


福岡市議会放映(録画)
http://www.gikai-tv.jp/dvl-fukuoka/2.html

<視聴感想>
受け入れする予定は今の所ない、ということだけは分かった。北九州市よりはるかにマシなのは、環境局の回答が、廃棄物を焼却した際の内部被曝についてきちんと言及していること。やっぱり都会は違うわね・・・って違うのか?共産党の福岡市議員が前日9/12日に学校給食の放射性物質汚染問題とりあげたことと関係しているのかもしれない。しかし気になるのは、「受け入れ容量の多い、首都圏、近畿圏、北海道を中心に調整が進められていると聞いております」という環境局長の回答。やはり、広域拡散は防げないのか?