2011年10月17日月曜日

恐怖の玄海原発ツアーその2(現地の方・仲秋さんのお話編)

玄海町町民会館へ移動。そこで見たものは。

うむ、部落開放同盟が建てたものかと思われる立て看板。唐津には部落開放同盟の支部がありまが、すぐそばの玄海町、ここにもやはり差別が・・・
そして隣接する中学校は、とても古い。建替えるお金がないのか。そして人けは、中学生か高校生が数人見かけたくらいで後は良く覚えていない。そもそも人が居ない感じがする。民家もまばら。もっと海沿いに行けば民家は一杯あったのかもしれない。

そして町民会館の中には、「いのちの電話」のポスターが貼られており意味深である。

2Fの学習室に入りお話を聞く。玄海原発に長年反対している、「玄海原発対策住民会議」副会長仲秋喜道さん。お寺のお坊さんである。駒澤大学の仏教学部か学科か卒。宗派は浄土真宗ではない。曹洞宗東光寺。お兄さんはフィリピンで戦死。以後人間の命を粗末にするものに反対なのだそうである。ちなみに、玄海原発対策住民会議には会長はいなくて、いつも仲秋さんが副会長か事務局長をしている、理由は会長になる人が出てくるのを待っているからなのだとか。

昼間から博打をうつ町役場の人間。漁民もお金づけで働かなくなり借金増えると、原発マネー投入7億円。反対運動をやっていても影で応援はしてくれるが親戚が電力会社関連に勤務しているため表立ってはいえない住民の話等等。

やらせメール問題のような、仕込み質問は当たり前であって、公平な質問などないということである。必ず賛成派が当たるような質問のやり方をするのだそうだ。住民への説明会などの質問の際、この方が当たったためしがないとのこと。賛成派反対派という明確な区別はなくて、ただ皆表立って賛成という人は居ないということである、かといって反対と言う人も居ない。

お話の中でどうも気になったのが「ここはね、自殺が多いんですよ。いやー昨日も葬式2件ありましてね・・・うちの檀家さんじゃないんですけども。あれは自殺だと思うんですけど。ほら自殺だと死因特定するのに時間かかるでしょ・・・」という話。

気になるからあえて単刀直入に質問してみる
Q:何で自殺が多いのでしょう?
A:うーんこの辺はねえーみかんとかイチゴとか作ってるけど、うーん、あれもハウスに何百万かかかるでしょ、まあ人間生きてたら色々あるからねえ、
Q:ご家族が居ても、やはり自殺を選んでしまうんですか
A:そうだよ!そう!家族が居ても関係ないんだよね、人間のこころと言うのは分からないからね・・・

とまあ、はっきり分からない答えであった。死んでしまう理由が知りたい。何故そこまで追い詰められるのか知りたいと思ったが、なかなか教えてもらえるものではないだろう。この仲秋さんにしても厳密には分からないのだろう。

帰りに、牛の全く居ない、牛舎を見た。稲わらは大量につんだままであった。ひょっとして廃業したのだろうか?それとも単に牛は売られたのだろうか?棚田百選に選ばれるほど美しい棚田の風景が、今は逆に貧しさの象徴のようにも思われる。何もかもわからないまま、限界集落の玄海ツアーは終了したのであった。


(無論、道中、がれき受入れ反対のアピールはしておいた。)

蛇足:それにしても玄海町は曹洞宗が多いな・・・